究極盤 八代亜紀の昭和歌謡大全集

八代亜紀 究極盤 八代亜紀の昭和歌謡大全集歌詞
1.舟唄

作詞:阿久悠
作曲:浜圭介

お酒はぬるめの 燗(かん)がいい
肴(さかな)はあぶった イカでいい
女は無口な ひとがいい
灯りはぼんやり 灯(とも)りゃいい
しみじみ飲めば しみじみと
想い出だけが 行き過ぎる
涙がポロリと こぼれたら
歌いだすのさ 舟唄を

沖の鴎に深酒させてヨ
いとしのあの娘(こ)とヨ 朝寝する ダンチョネ

店には飾りがないがいい
窓から港が 見えりゃいい
はやりの歌など なくていい
時々霧笛(むてき)が 鳴ればいい
ほろほろ飲めば ほろほろと
心がすすり 泣いている
あの頃あの娘を 思ったら
歌いだすのさ 舟唄を

ぽつぽつ飲めば ぽつぽつと
未練が胸に 舞い戻る
夜ふけてさびしくなったなら
歌いだすのさ 舟唄を
ルルル‥‥


2.北の宿から

作詞:阿久悠
作曲:小林亜星

あなた変わりはないですか
日毎寒さがつのります
着てはもらえぬセーターを
寒さこらえて編んでます
女心の未練でしょう
あなた恋しい北の宿

吹雪まじりに汽車の音
すすり泣くよに聞こえます
お酒ならべてただ一人
涙唄など歌います
女心の未練でしょう
あなた恋しい北の宿

あなた死んでもいいですか
胸がしんしん泣いてます
窓にうつして寝化粧を
しても心は晴れません
女心の未練でしょう
あなた恋しい北の宿


3.なみだ恋

作詞:悠木圭子
作曲:鈴木淳

夜の新宿 裏通り
肩を寄せあう 通り雨
誰を恨んで 濡れるのか
逢えばせつない 別れがつらい
しのび逢う恋 なみだ恋

夜の新宿 こぼれ花
一緒に暮らす しあわせを
一度は夢に みたけれど
冷たい風が 二人を責める
しのび逢う恋 なみだ恋

夜の新宿 裏通り
夜咲く花が 雨に散る
悲しい運命を 占う二人
何故か今夜は 帰したくない
しのび逢う恋 なみだ恋


4.石狩挽歌

作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介

海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると
赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ
雪に埋もれた 番屋の隅で
わたしゃ夜通し 飯(めし)を炊く
あれからニシンは どこへ行ったやら
破れた網は 問い刺し網か
今じゃ浜辺で オンボロロ
オンボロボロロー
沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)
わたしゃ涙で ニシン曇りの 空を見る

燃えろ篝火(かがりび) 朝里(あさり)の浜に
海は銀色 ニシンの色よ
ソーラン節に 頬そめながら
わたしゃ大漁の 網を曳く
あれからニシンは どこへ行ったやら
オタモイ岬の ニシン御殿も
今じゃさびれて オンボロロ
オンボロボロロー
かわらぬものは 古代文字
わたしゃ涙で 娘ざかりの 夢を見る


5.北国の春

作詞:いではく
作曲:遠藤実

白樺 青空 南風
こぶし咲くあの丘 北国の
ああ 北国の春
季節が都会ではわからないだろうと
届いたおふくろの小さな包み
あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな

雪どけ せせらぎ 丸木橋
落葉松(からまつ)の芽がふく 北国の
ああ 北国の春
好きだとおたがいに言いだせないまま
別れてもう五年あの娘(こ)はどうしてる
あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな

山吹 朝霧 水車小屋
わらべ唄聞こえる 北国の
ああ 北国の春
兄貴も親父似で無口なふたりが
たまには酒でも飲んでるだろか
ああ 北国の春
あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな


6.みちのくひとり旅

作詞:市場馨
作曲:三島大輔

ここでいっしょに 死ねたらいいと
すがる涙の いじらしさ
その場しのぎの なぐさめ云って
みちのく ひとり旅
うしろ髪ひく かなしい声を
背(せな)でたちきる 道しるべ
生きていたなら いつかは逢える
夢でも逢えるだろう

時の流れに 逆らいながら
ひとりゆく身の 胸のうち
俺は男と つぶやきながら
みちのく ひとり旅
月の松島 しぐれの白河
昨日と明日は ちがうけど
遠くなるほど いとしさつのる
みれんがつのるだけ

たとえどんなに 恨んでいても
たとえどんなに 灯りがほしくても
お前が俺には 最後の女
俺にはお前が 最後の女
たとえどんなに つめたく別れても
お前が俺には 最後の女
たとえどんなに 流れていても
お前が俺には 最後の女


7.しのび恋

作詞:悠木圭子
作曲:鈴木淳

逢いに行きたい
逢うのがつらい
誰も許さぬ この恋故に
二度と触れ合う こともない
あなたが愛した この指も
雨に震えて 泣いている

人の噂は
こわくはないが
やつれたあなたの 涙がこわい
逢えば逢うほど 苦しめる
何も言わずに 別れたが
心も命も あなただけ

二度と逢っては
いけない人と
思えば尚更 未練がつのる
せめてあなたの 窓灯り
一目だけでも 逢いたいと
傘にかくれて しのび泣く


8.襟裳岬

作詞:岡本おさみ
作曲:吉田拓郎

北の町ではもう 悲しみを暖炉(だんろ)で
燃やしはじめてるらしい
理由のわからないことで 悩んでいるうちに
おいぼれてしまうから
黙りとおした 歳月(としつき)を
ひろい集めて 暖めあおう
襟裳の春は 何もない春です

君は二杯目だよね コーヒーカップに
角砂糖を一つだったね
捨てて来てしまった わずらわしさだけを
くるくるかきまわして
通りすぎた 夏の匂い
思い出して 懐かしいね
襟裳の春は 何もない春です

日々の暮しはいやでも やってくるけど
静かに笑ってしまおう
いじけることだけが 生きることだと
飼い馴らしすぎたので
身構えながら 話すなんて
あゝおくびょう なんだよね
襟裳の春は 何もない春です

寒い友だちが 訪ねてきたよ
遠慮はいらないから 暖ってゆきなよ


9.大阪しぐれ

作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

ひとりで 生きてくなんて
できないと
泣いてすがれば ネオンが
ネオンが しみる
北の新地は おもいでばかり
雨もよう
夢もぬれます ああ大阪しぐれ

ひとつや ふたつじゃないの
ふるきずは
噂並木の堂島
堂島すずめ
こんなわたしで いいならあげる
なにもかも
抱いてください ああ大阪しぐれ

しあわせ それともいまは
ふしあわせ
酔ってあなたは曽根崎
曽根崎あたり
つくし足りない わたしが悪い
あのひとを
雨よ帰して ああ大阪しぐれ


10.中の島ブルース

作詞:斎藤保
作曲:吉田佐

赤いネオンに 身をまかせ
燃えて花咲く アカシアの
あまい香りに 誘われて
あなたと二人 散った街
あゝ ここは札幌 中の島ブルースよ

水の都にすてた 恋
泣いて別れた 淀屋橋
ほろり落とした 幸せを
あなたと二人 拾う街
あゝ ここは大阪 中の島ブルースよ

会えば別れが つらいのと
泣いてすがった 思い出の
小雨そぼ降る 石畳
あなたと二人 濡れた街
あゝ ここは長崎 中の島ブルースよ


11.愛の執念

作詞:川内康範
作曲:北原じゅん

おぼえていてよ ねえあなた
わたしがもしも 死んだなら
あなたの人生 なくなるわ
わたしが愛しているかぎり
わたしがおそばにいるかぎり
あなたは誰をも愛せない

おぼえていてよ ねえあなた
わたしが死んでも 愛だけは
あなたの胸で 生きている
あなたのいのちが枯れるまで
誰にもあなたを渡さない
こころの妻はわたしだけ

おぼえていてよ ねえあなた
わたしが死んだら その日から
あなたの命に なるでしょう
あなたが生きているかぎり
わたしはあなたを呼ぶでしょう
あの世で一緒になるまでは


12.柳ヶ瀬ブルース

作詞:宇佐英雄
作曲:宇佐英雄

雨の降る夜は 心もぬれる
まして一人じゃ なお淋し
憎い仕打と うらんでみても
戻っちゃこない あの人は
あゝ柳ヶ瀬の 夜に泣いている

二度と逢えない 人なのに
なぜか心が 又いたむ
忘れたいのに あの夢を
想い出させる この酒が
あゝ柳ヶ瀬の 夜に泣いている

青い灯影に つぐ酒は
ほろり落した エメラルド
もだえ身を焼く 火の鳥が
雨に打たれて 夜に泣く
あゝ柳ヶ瀬の 夜に泣いている


13.年上の女

作詞:中山貴美・補作詞:水沢ひろし
作曲:彩木雅夫

だから分って ほしいのと
そっとからんだ 白い指
放したくない つらいのよ
だめよ だめだめ つらいのと
泣いてすがった 年上の女

髪の乱れの ひとすじに
甘い香りを 残してた
胸のしんまで もえたのよ
だめよ だめだめ いけないと
いのち燃やした 年上の女

燃えるせつなさ 苦しさを
そっとおしえた 雨の夜
二度と逢っては いけないわ
だめよ だめだめ つらいのと
涙で別れた 年上の女


14.新宿ブルース

作詞:滝口暉子
作曲:和田香苗

恋に切なく 降る雨も
ひとりぼっちにゃ つれないの
夜の新宿 こぼれ花
涙かんでも 泣きはせぬ

あんな男と 思っても
忘れることが 出来ないの
惚れてみたって 夜の花
添える訳では ないものを

西を向いても 駄目だから
東を向いて みただけよ
どうせ儚い なみだ花
夢に流れて ゆくだけね

こんな私に うまいこと
言って泣かせる 憎いひと
追ってみたって はぐれ花
恨むことさえ あきらめた

生きて行くのは 私だけ
死んで行くのも 私だけ
夜の新宿 ながれ花
いつか一度を 待ちましょう
いつか一度を 待ちましょう


15.ひとり酒場で

作詞:吉川静夫
作曲:猪俣公章

ひろい東京に ただ一人
泣いているよな 夜が来る
両手でつつむ グラスにも
浮かぶいとしい 面影よ
夜の銀座で 飲む酒は
なぜか身にしむ 胸にしむ

嘘で終った 恋なんか
捨てて忘れて しまいたい
男の意地も おもいでも
流せ無情の ネオン川
夜の銀座で 飲む酒は
なぜか身にしむ 胸にしむ

暗い東京の 酒場でも
夢があるから 酔いにくる
今夜はとても 淋しいと
そっとあの娘が 言っていた
夜の銀座で 飲む酒は
なぜか身にしむ 胸にしむ


16.東京流れもの

作詞:永井ひろし
作曲:不詳

流れ流れて 東京を
そぞろ歩きは 軟派でも
心にゃ硬派の 血が通う
花の一匹 人生だ
ああ 東京流れもの

夜の暗さに はぐれても
若い一途な 純情は
後生大事に 抱いて行く
浪花節だよ 人生は
ああ 東京流れもの

曲りくねった 道だって
こうと決めたら まっすぐに
嘘とお世辞の 御時世にゃ
いてもいいだろ こんな奴
ああ 東京流れもの


17.雨の慕情

作詞:阿久悠
作曲:浜圭介

心が忘れたあのひとも
膝が重さを覚えてる
長い月日の膝まくら
煙草プカリとふかしてた
憎い 恋しい 憎い 恋しい
めぐりめぐって 今は恋しい
雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い
雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い

一人で覚えた手料理を
なぜか味見がさせたくて
すきまだらけのテーブルを
皿でうずめている私
きらい 逢いたい きらい 逢いたい
くもり空なら いつも逢いたい
雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い
雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い

雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い
雨々ふれふれ もっとふれ
私のいい人つれて来い


18.津軽海峡・冬景色

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

上野発の夜行列車 おりた時から
青森駅は雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけをきいている
私もひとり 連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ
泣いていました
ああ 津軽海峡冬景色

ごらんあれが竜飛(たっぴ)岬 北のはずれと
見知らぬ人が指をさす
息でくもる窓のガラス
ふいてみたけど
はるかにかすみ見えるだけ
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする
泣けとばかりに
ああ 津軽海峡冬景色

さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする
泣けとばかりに
ああ 津軽海峡冬景色


19.長崎は今日も雨だった

作詞:永田貴子
作曲:彩木雅夫

あなたひとりに かけた恋
愛の言葉を 信じたの
さがし さがし求めて
ひとり ひとりさまよえば
行けど切ない 石だたみ
あゝ長崎は今日も雨だった

夜の丸山 たずねても
冷たい風が 身に沁みる
愛し愛しの ひとは
どこにどこに いるのか
教えて欲しい 街の灯よ
あゝ長崎は今日も雨だった

頬にこぼれる なみだの雨に
命も恋も 捨てたのに
こころこころ 乱れて
飲んで飲んで 酔いしれる
酒に恨みは ないものを
あゝ長崎は今日も雨だった


20.もう一度逢いたい

作詞:山口洋子
作曲:野崎真一

あんな男と 言いながら
今日も来ました 港町
波のむこうは
また波ばかりの 片想い
さようならも 聞こえない
情なしの うつり気の 後影
もう一度 逢いたい

泣けば鴎も まねをして
あなた呼んでる 別れ町
うらむことさえ
出来ない女の ほつれ髪
咲いて散る 赤い花
酔いどれて 泣きぬれて 追いかけて
もう一度 逢いたい

夢は引き潮 想い出も
潮風と逃げてく 出船町
ブイの宿命か
浮いては沈んで 流されて
縋りつく 恋ごころ
別れても はなれても 愛してる
もう一度 逢いたい


21.銀座の恋の物語

心の底まで しびれるような
吐息が切ない 囁きだから
泪が思わず 湧いてきて
泣きたくなるのさ この俺も
東京で一つ
銀座で一つ
若い二人が 始めて逢った
真実(ほんと)の 恋の 物語り

誰にも内緒で しまっておいた
大事な女の 真ごころだけど
貴男のためなら 何もかも
くれると言う娘の いじらしさ
東京で一つ
銀座で一つ
若い二人の 命を賭けた
真実の 恋の 物語り

やさしく抱かれて 瞼をとじて
サックスの嘆きを 聴こうじゃないか
灯りが消えても この侭で
嵐が来たって 離さない
東京で一つ
銀座で一つ
若い二人が 誓った夜の
真実の 恋の 物語り


22.港町ブルース

作詞:深津武志
作曲:猪俣公章

背のびして見る海峡を
今日も汽笛が遠ざかる
あなたにあげた
夜をかえして
港 港 函館 通り雨

流す涙で割る酒は
だました男の味がする
あなたの影を
ひきずりながら
港 宮古 釜石 気仙沼

出船 入船 別れ船
あなた乗せない帰り船
うしろ姿も他人のそら似
港 三崎 焼津に御前崎

別れりゃ三月待ちわびる
女心のやるせなさ
明日はいらない 今夜が欲しい
港 高知 高松 八幡浜

呼んでとどかぬ人の名を
こぼれた酒と指で書く
海に涙のあゝ愚痴ばかり
港 別府 長崎 枕崎

女心の残り火は
燃えて身をやく桜島
ここは鹿児島旅路の果てか
港 港町ブルースよ


23.夜霧よ今夜も有難う

作詞:浜口庫之助
作曲:浜口庫之助

しのび会う恋を
つつむ夜霧よ
知っているのか
ふたりの仲を
晴れて会える
その日まで
かくしておくれ 夜霧 夜霧
僕等はいつも
そっと云うのさ
夜霧よ今夜も有難う

夜更けの街に
うるむ夜霧よ
知っているのか
別れのつらさ
いつか二人で
つかむ幸せ
祈っておくれ 夜霧 夜霧
僕等はいつも
そっと云うのさ
夜霧よ今夜も有難う


24.逢わずに愛して

作詞:川内康範
作曲:彩木雅夫

涙枯れても 夢よ枯れるな
二度と咲かない 花だけど
夢の 夢のかけらを
せめてせめて こころに
ああ 永久にちりばめ
逢わずに愛して いついつまでも

逢えば別れが つらくて泣ける
恋のねぐらは どこにある
鳥に 鳥になりたい
そっとそっと こころで
ああ 紅の命を
逢わずに愛して いついつまでも

はなればなれの 運命におかれ
愛がなおさら つよくなる
何が 何があっても
すがりすがり 生きぬく
ああ 死にはしないわ
逢わずに愛して いついつまでも


25.おんな港町

作詞:二条冬詩夫
作曲:伊藤雪彦

おんな港町
どうしてこんなに 夜明けが早いのさ
それじゃ さよならと
海猫みたいに 男がつぶやいた
別れことばが あまりにもはかなくて
忘れたいのに 忘れられない
せつない恋よ
おんな港町 別れの涙は
誰にも わからない

おんな港町
涙をこぼして 錨が上るのさ
泣いちゃ いけないと
あわてて男が デッキで手をふった
その場かぎりの なぐさめとわかっても
忘れたいのに 忘れられない
せつない恋よ
おんな港町 さみしい笑顔に
なげきの 雨がふる

あんな男と 心から憎んでも
忘れたいのに 忘れられない
せつない恋よ
おんな港町 別れの涙は
誰にも わからない


26.夜の銀狐

作詞:水沢圭吾
作曲:中川博之

淋しくないかい うわべの恋は
こころをかくして 踊っていても
ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
信じておくれよ
ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
愛しているのさ
ほしくはないかい 女としての
静かなしあわせ ほしくはないかい

泣きたくないかい 一人の部屋の
灯りをまさぐる 夜更けの時間
ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
ドレスが泣いてる
ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
くちびるむなしい
小さなマンション おまえのために
さがしておいたよ 二人で住みたい

ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
信じておくれよ
ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ
愛しているのさ
きれいな服も すてきだけれど
似合うと思うよ エプロン姿


27.星影のワルツ

作詞:白鳥園枝
作曲:遠藤実

別れることは つらいけど
仕方がないんだ 君のため
別れに星影のワルツを うたおう…
冷たい心じゃないんだよ
冷たい心じゃないんだよ
今でも好きだ 死ぬ程に

一緒になれる 倖せを
二人で夢見た ほほえんだ
別れに星影のワルツを うたおう…
あんなに愛した仲なのに
あんなに愛した仲なのに
涙がにじむ 夜の窓

さよならなんて どうしても
いえないだろうな 泣くだろうな
別れに星影のワルツを うたおう…
遠くで祈ろう倖せを
遠くで祈ろう倖せを
今夜も星が 降るようだ


28.夢は夜ひらく

作詞:中村泰士
作曲:曽根幸明

雨が降るから 逢えないの
来ないあなたは 野暮な人
濡れてみたいわ 二人なら
夢は夜ひらく

ウブなお前が 可愛いいと
言ったあなたは 憎い人
いっそ散りたい 夜の花
夢は夜ひらく

嘘としりつつ 愛したの
あなたひとりが 命なの
だから一人に させないで
夢は夜ひらく

嘘と真実の 恋ならば
まことの恋に 生きるのが
せつない女の こころなの
夢は夜ひらく

酔って酔わせた あの夜の
グラスに落ちた 水色の
忘れられない あの涙
夢は夜ひらく

恋して愛して 泣きました
そんな昔も ありました
思い出しては また涙
夢は夜ひらく


29.京都から博多まで

作詞:阿久悠
作曲:猪俣公章

肩につめたい 小雨が重い
思い切れない 未練が重い
鐘が鳴る鳴る 哀れむように
馬鹿な女と云うように
京都から博多まで あなたを追って
西へ流れて行く女

二度も三度も 恋したあげく
やはりあなたと 心にきめた
汽車が行く行く 瀬戸内ぞいに
沈む気持をふり捨てて
京都から博多まで あなたを追って
恋をたずねて行く女

京都育ちが 博多になれて
可愛いなまりも いつしか消えた
ひとりしみじみ 不幸を感じ
ついてないわと云いながら
京都から博多まで あなたを追って
今日も逢えずに泣く女


30.愛の終着駅

作詞:池田充男
作曲:野崎真一

寒い夜汽車で 膝をたてながら
書いたあなたの この手紙
文字のみだれは 線路の軋み
愛の迷いじゃ ないですか
よめばその先 気になるの

君のしあわせ 考えてみたい
あなた何故なの 教えてよ
白い便箋 折り目のなかは
海の匂いが するだけで
いまのわたしを 泣かせるの

北の旅路の 淋しさにゆられ
終着駅まで ゆくという
あなたお願い 帰って来てよ
窓にわたしの まぼろしが
見えたら辛さを 解ってほしい


31.池袋の夜

作詞:吉川静夫
作曲:渡久地政信

あなたに逢えぬ 悲しさに
涙もかれて しまうほど
泣いて悩んで 死にたくなるの
せめないわ せめないわ
どうせ気まぐれ 東京の夜の池袋

他人のままで 別れたら
よかったものを もうおそい
美久仁小路の 灯りのように
待ちますわ 待ちますわ
さようならなんて
言われない 夜の池袋

にげてしまった 幸福は
しょせん女の 身につかぬ
お酒で忘れる 人生横丁
いつまでも いつまでも
どうせ気まぐれ 東京の夜の池袋


32.夜空

作詞:山口洋子
作曲:平尾昌晃

あの娘 どこに居るのやら
星空の続く あの町あたりか
細い風の口笛が
恋の傷あとにしみる
アアアー あきらめた恋だから
なおさら 逢いたい 逢いたい
もう一度
夜は いつも 独りぼっち

あの娘 帰っておいでと
流れ星に乗せ そっと呼んでみた
誰も答えはしないよ
白い花が散るばかり
アアアー とどかない夢だから
なおさら 淋しい 淋しい
この胸よ
夜空 遠く 果てしない